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「薄荷 The Peppermint Magazine Vol.3 特集・御影事件」感想

ルアンさんが主演等を務め、須藤さんが写真等を務め、ゆっきゅんさんが監督脚本等を務められた、

「薄荷 The Peppermint Magazine Vol.3 特集・御影事件」

を拝読しました。

凄まじい作品でした。とんでもなかったです。本当に事件でした。


まず封筒から取り出し驚愕しました...現物ヤバい!!!!!告知で表紙の画像を拝見した際もそれはそれはとんでもない美しさであると思ってはいましたが、実際の紙の本として手に取るとその鮮烈さたるや凄まじいもので一分の隙もない美しさに吸い込まれてしまいそうな感覚。

裏表紙のショートカットルアンさんも大変な美しさ&かわいさで本当にお似合いで最高です。


ページをめくると現れるのは無駄なく洗練されたと文章と圧倒的な写真が紡ぎだす、苛烈で美しく、取り返しのつかない悲しい物語。文章には余計な説明よりも逆に"グラスにびっしりとついた結露の質感"のように局所的事柄の方が詳細に描かれています。写真とも混ざりあい、琉子の悲しみや時代背景が受け手の中で自由に増幅する物語となっていると思います。すごい文章だなと思います。


ショートカットのルアンさん、本当によくお似合いです。往年の銀幕映画スター女優のようでありながら現代的でオリジナル。大変美しく大変かわいく大変です。寝転がったルアンさんの頬にかかる髪の形状や質感・構図のような細部に至るまでの完璧さで信じられません。


一転、ハットを被ったスタイルではありえないハンサムさ...。本当にかっこいいです...。横顔のお写真では光の陰影がとても美しいです。特にあご下のラインの美しさが強調されていて吸い込まれてしまいそうになります。

そしてページをめくると現れる鮮烈にもほどがある圧倒的な色味!(これは何色と表現すれば良いのかわかりません!ピンクとも紫とも赤とも違う気がします。感じたことのない色!)本当に衝撃的で鳥肌がたちます!凄まじい仕掛け!僕にはこの場面で銃声が聴こえました!次のページのスポットライトを浴びたような色のある世界での写真と合わせ、左色あり・右白黒となっているのとても心地よいリズムです。

それからこの角度でのハットがここまで似合うのジュリーとルアンさんだけです!


瑠寧のエプロンを背景に語られる悲しい物語。以後のページをドビュッシーの月の光を流しながら観ることになったことは言うまでもありません。


ページをめくると現れる、とても耽美で美しい喫茶店で佇む、とてもかわいいのだけれど表情に大きな憂いを宿した琉子。なんだけどそんな表情もとてもかわいいです。


文章の引用があまりにも見事です。短い文章ながら琉子に起きた悲劇が、痛みすら伴うようにハッキリと感じられます。


ページをめくると驚愕!時空のゆがむような強烈な電子音とともに現れる、実在するとは到底信じることのできないかわいさの瑠寧ちゃん!(や、実際に琉子の空想上の瑠寧だから実在するはずのないかわいさが表現されていて正解、なんだけどそれを実在するルアンさんが表現しているのがヤバいです。...混乱してきました。)ステンドグラスの夢幻のような光に彩られたありえないかわいさの瑠寧ちゃん。ルアンさんにこのお衣装は..ヤ..バ..い....です。そういうものやったことありませんが、幻覚ってこういうものかなと思うような、危険さすらはらんだかわいさ・美しさ。凄まじいです。

からページをめくると実在感のあるあたたかなかわいさの瑠寧ちゃん。やさしくて落ち着く印象を受けハッとします。

琉子と瑠寧ふたり並んだような写真では、狂ってしまった琉子の悲しみや無を感じるとともに瑠寧ちゃんのちょこんとした座り方超かわいいです。


葡萄のシーン、心底の美しさにため息が止まらないのと同時に、様々な心模様を感じるような表情をされているルアンさんの役者としての素晴らしさ、凄みを感じます。


そして現れる赤い瑠寧ちゃ...ヴィナグラード氏。こういったスタイルもルアンさんは大変お似合いでめちゃくちゃかわいいです〜。

汽笛と短編映像でも鳴っていたウッドベースの音が鳴り締まるような最後のページ。大きな余韻と深い感動、とんでもない事件を目撃したという実感に包まれる終幕でした。


瑠寧ちゃ...ヴィナグラード氏のブロマイドは僕自身も探し求める人の手配写真の気持ちで飾らせていただきます。

余談ですが紙?印刷?の桜餅のような匂いも素敵で、時おり香ることで作品世界に没入する一助となりました。

あの素晴らしい短編映像作品と合わせるとさらに深い作品世界に埋没出来るようになっているのも最高です。


須藤さんルアンさんゆっきゅんさん、3人にしか創り得ないようなすごすぎる作品でした。

本当に凄まじいとんでもない作品をありがとうございます。

ずっと大切にします。